| About Yasuaki Kakehi Lab. 筧研究室について | Joining our lab 入学希望者の方へ | Partnership 共同研究・コラボレーション等を希望される方へ |
筧研究室は、2008〜2017年度まで慶應義塾大学SFCにて活動した後に、2018年度に東京大学大学院情報学環・学際情報学府に場を移し、新設されました。Material Experience Designというコンセプトをもとに、活動を展開しています。Material Experience Designの概要についてラボメンバーと紹介したトークセッションの動画が下記にあります。
What’s the Matter? Online Talk 001 “Introduction to Material Experience Design”
2020年6月25日(木)オンライントークセッション
具体的には、以下の研究領域についての活動を展開しています。
Activating the Physical(物理世界の活性化と表現力拡張)
筧 康明は、主に HCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)や拡張現実感の領域でディスプレイやインタフェースに関する研究開発を行い、またメディアアートの領域で技術を駆使した作品表現や社会実装に取り組んできました。本研究室では、我々の身体やそれを取り巻く物理環境のマテリアルとコンピュテーションを掛け合わせ、モニタの利用を前提としない新たな情報表現やフィジカル・インタラクション、さらには体験の創出を目指します。
インタラクティブマターとファブリケーション
実体を持つ物質がその形や色、大きさ、触感、香りを自在に変え、もっと自由に動き回ることができたら。 ディスプレイの手段やものづくりのプロセス、情報とのインタラクション等を大きく変える表現力を手にすることになるでしょう。研究室では、プロジェクションマッピングやHMDなどの光学的重畳に留まらず、マテリアルそのものが動的にその状態を変え、より直接的に周囲とのインタラクションするような「インタラクティブマター」の実現や環境の構築を目指しています。このために、センサ、ディスプレイ、アクチュエータ技術に加えて、デジタルファブリケーション、マテリアルサイエンス、バイオテクノロジーなど知見を積極的に取り入れ、ミクロスケールから空間スケールまで、人工物から自然物まで、未来を見据えた実験的なインタフェース開発を行います。
素材から拡げるエクスペリエンス・デザイン
新しいマテリアルやインタラクションの可能性を社会に還元するには、材料/技術開発にとどまらず、それがもたらす(ユーザ・)エクスペリエンスまで見据えたデザインを展開することが肝要です。本研究室では、マテリアルとのインタラクションを通して視聴覚に加え触感や香り、味といった感覚や生体情報とつながる体験拡張の構築を行うと共に、ものづくりや医療、ワークプレース、アート・エンタテインメント等の現場や人材と連携・協働しながら、人間の(潜在)能力や行動・コミュニケーションをひきだすメディアデザインと体験の(場の)創出に取り組みます。
メディアアートとしての展開: 先端技術と詩的表現・批評的思考
研究室では、新規技術のデモンストレーションに留まらず、技術を取り巻く詩的な、あるいは批評性を含む問いを持った表現の創出に積極的に取り組みます。研究成果は、工学分野での発信と共に、メディアアートやデザインの分野での作品展開を行っていきます。メディアアーティストとしての活動や、Ars ElectronicaやICC (NTTインターコミュニケーション・センター) 、YCAM(山口情報芸術センター)等におけるこれまで展覧会を実施してきた経験等を活かして作品制作を推進します。
入学希望の方へ
現在、研究室に所属している学生は、おおよそ1/3が工学系、1/3が表現系、1/3が文系を含む学際融合系出身と多様な専門性を持って入学してきています(メンバーリスト)。研究室には教員・学生の他に、企業等の現場で活躍する非常勤の研究員も在籍し、海外からの研究訪問等も受け入れています。分野の垣根の無い学府の強みを活かして多様なバックグラウンド(誰にも負けない何か)を持ったみなさんと出会い、一緒に活動できることを期待しています。筧研究室への参加のためには、東京大学大学院学際情報学府 先端表現情報学コース、文化・人間情報学コース、ITASIAの3つのコース(修士課程・博士課程)から出願することができます。文系・理系・美術系・その他を問わずアクセスしてください。
東京大学大学院学際情報学府入試情報 http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/admissions
産学連携や寄附について
筧研究室では企業の方々からのお問い合わせや委託研究・共同研究・寄附等のご相談も随時受け付けております。これまでインターネットサービス、家電機器プロダクト、オフィス家具など様々な分野の企業との共同プロジェクトを展開してきました。材料研究からシステム開発、アプリケーションデザイン、プロトタイプ実装、展示など通貫して取り組むことができるのが、研究室の強みです。今後も積極的に研究(アカデミア)と社会(インダストリアル)との接点を開拓してきたいと思っています。ご興味を持たれた際には、info[at]xlab.iii.u-tokyo.ac.jpにご連絡いただきますようお願い致します([at]を@に変換してお送りください)。研究室の見学や研究成果のデモも随時行っております。
参考: 筧研で取り組む研究プロジェクト